■ 春を招く
月の初めには、マイナス6度くらいまで下がっていたのに、先週は20度を軽く越える日もあり、と、いつものように三寒四温で、春がしみわたっていきます。
「大仕事」(「ノラのパン」の正式開業、あんまり進んでいませんが)があるからと、今年の味噌は、例年の半分、大豆1斗分(約13キロ)の仕込みとしました。自家製の米麹(こめこうじ)も、1斗分1回しか作らなかったので、なんだか物足りない・・・。
ということで、恒例の「踏込み温床」作りではその分も取り返す勢い(?)で、米一粒一粒にこうじ菌が付くようもみ込むのと同様に、落ち葉や稲ワラ一つ一つに、微生物の好物のヌカや鶏糞がまんべんなく付いていく様子をイメージして、機嫌よく温床の発酵が始まるように、混ぜたり踏んだり水をかけたりを繰り返しました。春を呼び込むダンス。
半日がかりで、パイプとワラで作った2畳ほどの枠の中に、弾力のあるスポンジみたいな、近隣から集めた有機物と働き者の微生物のつまったベッドができました。
■ 「命の循環」へ ~輪屋の再出発
ダンスをしながら、輪屋の手嶋さんの文章を思い出していました。
「落ち葉が自然と積もった下にある土、それが最高に地球!と感じるのです。土は人工では作れない、植物や動物や昆虫や微生物がいなければ・・・」と、土が、巡り繋がっている命を支えていること、それをイメージして「輪屋」というお店の名前を決めたことを、最新のニュースレターに書いています。
これまでに何度も登場していただいた輪屋は、
「地域密着型 特選食材店 自然食品 オーガニック りんや」
という長い正式名を持っています。東京都大田区北千束の北口商店街に、10年前にオープン。うちは、2002年に手嶋さんたちと出会い、近所の仲間と野菜の共同出荷を続けてきました。
「自分にとって、何が本物か、何が有益で何が有害か、を見分ける能力は、全ての人が持っている。その能力に自信を持ってもらうためのお手伝いが、仕事」という輪屋は、この3月3日、同じ北千束の、東急目黒線・大井町線の大岡山駅をはさんだ反対側の地区に、店舗を移転して、新装開店します。機会がありましたら、どうぞ訪ねてみてください。月曜定休です。遠方の方も、扱っている商品の情報を知ったり、WEBショップの利用ができますので、ホームページをのぞいてみてください。
<料理メモ>~大根活用
お客さんの、自然食通信社のミニ通信にあったのが、「大根の皮の生醤油漬け」です。
むいた皮を、千切りにして、醤油に漬けるだけ。やってみたら、おいしかった。
で、皮をむいた後の大根をどうしようかと思ったら、土曜日の新聞に、「大根鍋」が出ていました。2人前で600gの大根、とありましたので、大根を持て余してしまうこの時期にどうでしょうか。記事では、大根と同量の水に干しエビ(なければ煮干)と多めの酒を入れて煮立たせて、柔らかい大きな肉団子を煮て、長い千切り(スライサーでがんがんと)にした大根をたっぷり載せて煮て、塩コショウで味付けて、薬味で食する、とありました。(朝日新聞 2月26日 「ウー・ウェンさんのやさい流ほっこり中華」より)
(2月28日 泰子~写真は、庭で満開の福寿草)