■ 千年に一度の春
ほぼ1ヶ月の間、遅々として進まなかった季節の移ろいも、ここ数日で、大分追いつきました。
でも、春は、見送られ、そうでなければ、はしょられたようです。
桜花と雑木林の木々の芽吹きが、すごいスピードで同時にやって来て、かすみに煙る里山の美しさは、1日に凝縮し、千年に一度のものか、と思われました。
ただ、春は約束されたものでも、私たちの権利でもない、と思い知らされた、この震災です。そして起こった原発事故。私たちには、春を迎える資格があるのかどうかも疑わしい有様です。
でも、季節を刻むのも、百姓の大事な仕事です。願わくば、いつか、春が来ますように。それも、来年の春に春が来てくれますように。( 晃 )
■ ヘビは起きた
この20年間で一番寒かった3月を過ぎ、先週は、零下から夏日(=25℃以上)までと、またまた気温の乱高下する4月となっています。そして、3週ほど雨が一滴も降っていません。去年の「たより」を見ると、3月は戦後最多の降水量で、4月は夏日もあるけど雪は積もるし霜も降りて、野菜に被害、とありました。
それでも、4月に入れば、今年もツバメがやって来て、去年の巣を修繕して子育てに備えています。数日前には、急に彩りにあふれた里山にある鶏小屋で、「くぬぎの森」の主(?)の、大きなアオダイショウと、出会ってしまいました。
そんなこんなで、畑や出荷場で、いつもどおりの作業をしながら、過ごしているのですが、どうも調子が取れないのは、花粉が猛烈に多いからなのか、余震の余震が毎日のように起こるからなのか、原発事故がどうしたって終息しそうにないからなのでしょうか。
情報にふりまわされて、自分を見失わないように、地に足をつけて、これからも、お天気に振り回される百姓として生きていきたいです。(4月17日 泰子)
~~ニラのさし絵を描いて送ってくれた、仙台の娘のアパートでも、10日ほど前にガスが復旧しました。学校はまだ始まりませんが、学生有志のボランティア組織に登録して、避難所での手伝いなど時々やっているようです~~