■ 過ぎ行く春
年々歳々、時間が経つのが早く感じられますが、このひと月余りは特にあっという間に過ぎてしまって、あぜんとします。
3月から4月にかけて、気温の乱高下や極端な乾燥といった様々な異常天候の中、畑と向き合い野菜セットを維持してきました。5月に近づくにつれ、春野菜も順々に出来てきて、夏野菜も順々に畑に出てきているのですが、ふと気づくと、なんだか、「うわの空」だったりして・・・
震災と津波で被災された方々へは、かける言葉も見つからないまま、そうして今自分たちのできることを普通にやろう、と思ってすごしてきました。しかしながら、原発事故は、別の混沌の中に、自分を連れて行ってしまって、なおさら、言葉を失っています。
無理に言葉にすれば、私たちが、農薬と化学肥料を使わず野菜を育てる百姓を選んだこと、そうして生きてきたことに深く関わる「問い」が、今回の原発事故によって、投げかけられた、とでも言いましょうか。色々な情報と一緒にそこのところをぐるぐるするばかりで、みなさまへの「たより」がなかなか書けません。
夫も、今、文章を書いていますが、「たより」に載せるにはあまりふさわしくないかと、私がやっているブログの方に記事として載せたいと思っています。興味のある方は、しばらくしてからのぞいてみてください。本当は、今週も「たより」をお休みしようかと思ったのですが、娘がさし絵を送ってきてくれたのと、以下紹介する素敵な本を入手できたので、出すことにしました。
■ 「にっぽんの麺と太陽のごはん」発刊
神奈川県葉山在住の白崎裕子さん著 「なつかしくてあたらしい、白崎茶会のオーガニックレシピ2」です。
レシピ本は星の数ほどあるけれど、「泣ける」のは、滅多にない。「今こそ作りましょう。今こそ限られた材料で、限られた道具で、・・・暗闇の中で、太陽の光を感じながら、驚くほどおいしいものを作りましょう。(「おわりに」より)
また、「料理上手になる一番の近道(といっても、3ヶ月かかるが)」という、とっておきの秘けつも公開。どうしたって予約が取れない裕子さんの教室に通えない方も、かゆいところに手が届く親切な指導が盛りだくさんのこの本で腕を上げてください。私としては「無敵の即打ちうどん」だけはマスターしたい。( WAVE出版 1500円+税 )
(アマゾンからは、こちらで ) (5月2日 泰子)
■ お願い
今回の大震災で被災された知人・ご友人で、「野の扉」の野菜を活用してくださる方をご存知でしたら、ご連絡ください。詳細は相談させてください。