バベルの塔が崩れたあと、人々の話す言葉はてんでバラバラになり、通じ合えなくなったと言われています。
福島第一原発事故以来、私の言葉も、混乱を付け加えるばかりなのかな、と冷静に思います。
ここ数か月の間、何人かの先輩から、「心はみんな同じだよ」と、全く同じ言葉で、穏やかに諭されました。「安心して前に進みなさい」ととると、早とちりで、「言葉が通じず孤独を感じることはあっても、見、聞き、感じ取られた心象は共通している」ということなのかな、と、今では思っています。
あらゆる事象に、凸凹はつきものです。懐がとてつもなく深く底知れぬ世界の乱調の中に、小さな調和を見出し作り出すのが、生き物の営みです。
無表情に働き続ける巨人に翻弄されながら、その顔を捜し、一瞬の柔和な表情を生活基盤の出発点としています。しかし、かの無愛想な巨人も、生命軽視、無視の広大な宇宙の只中で、例外的に無数の生命を守り育てながら、掟を破ることなく勤めを果たしているのです。
見方を変えれば、生命誕生は、宇宙に魔が差したというか、一瞬のスキをついた試みなのではないかとも思えてきます。
何が試みられているかといえば、心の発生です。我々の営みは、宇宙に魂が生じる源となるのです。宇宙の孤独な無限運動は、魂をその中に生じることで、初めて満たされるかもしれません。
我々は、すべての生命と協同して、宇宙の精神を作り上げていくわけですから、人間は、その本分に則した調和を探究することになります。
さて、宇宙精神、というか、心や魂は、どうして生まれるのでしょうか?
それは、多分、人の心の形成をなぞるようになされます。一人の人間の心は、体内の全細胞、全組織の共同の上に生じます。ひとつぶの細胞は、この勤めを果たしますが、人の心の何たるかを知っているかどうか、自信はありません。
いつの日か、宇宙の魂のごときものが、この星に芽生えたとしても、一個の人間にその壮大な魂の姿が見えてくるとは思えません。ただ、宇宙は成長し、使命を知ることになるのです。たぶん・・・ (晃)
◆お願い~古新聞、ご不用のがありましたら、譲ってください。冬場は、新聞の消費量が多いので、不足気味です。よろしくお願いいたします。
◆寒波来襲~前号で、夫が「春の破れ目」などと書いたせいか、そのあと、大変気温が低下し、ヒーターを入れて保存してあったサツマイモが、ずい分と傷んでしまいました。キャベツも、凍りつき、間に氷が生じて圧迫されたところから、黒くなって傷んで来てしまいました。ブロッコリーは、大きくなる前に凍死するもの続出。ジャガイモも、マチルダという品種が、保存中に寒害で中に黒斑が入るものが増えてきたので、出荷停止に。残るは、シンシアという品種のみ。三浦大根も、土の中にあって凍害から免れた、下半分の姿でお届けです。
ということで、これから、春まで、厳しいセットつくりとなります。よろしくお願いします。
◆写真は、寒さに、粘り腰で耐えている、小松菜の茎です。甘いです。(2月12日 泰子)