以下は、夫が書いて、昨日、東京新聞の読者欄に投稿したものです。3・11以降、何度も、投稿していましたが、久々です。1回掲載されて、図書カードをもらいましたが、すでに掲載された新聞は、野菜を包むのに使ってしまっていたので、何を書いたのが「当選」したのかわかりませんでした。
多分採用されないと思うので、ここに掲載します。本人は、「もう遅い」とか言ってますが、タイプする私だって、なかなか忙しいのです。(泰子)
少なくても分け合うことができたのに、分けたくてもカラッポの状態になります。
震災と、原発事故、そしてTPPの話です。
野田さん、岡田さん、山田さんなどは、風前の灯。
豊田さん、本田さんも大丈夫とは言い切れません。
私は埼玉県民なので、上田さんの心配もしています。
みんな田んぼから生まれました。
効率の上がらない、けれど立派な田んぼの恵みに育てられ、お米を糧に生きてきたのです。
けれど、TPPに参加するなら、米倉(こめぐら)などは、いつの間にか「べいぐら」になっているかもしれません。
グローバルな世界、自由貿易などと言っても、世界の国々が多様性を失い、均一な生活を送ることが素敵なこととは、とても思えません。
この国が、その姿形をすっかり失い、なおかつ、世界のどこかで何か「事」が起こったら、人々が途方に暮れる日が来るかもしれません。
「自由化」を推し進める人が、強欲を悔いて、「皆で分け合いましょう」などと、今できぬことを言い出す筈もありません。
そこで提案です。この国の姿形を残し、食糧の安定供給を目指し、TPP参加を見送ります。そして、TPPなしでは生き残れない産業に補助金を出すのです。
生命の安全を第一に考え、国の進むべき道を決めましょう。永久に栄える産業はありません。ことに自由競争の元、覇者は入れ替わるのが、定めです。
しかし食糧は、人が欠くことのできぬ不変の基盤です。