◆ 寒さは“気”から?
再び虚を突くドンデン返しは、ここ寄居に来て以来最も寒さ厳しい年の瀬を迎えることでした。毎朝、マイナス5度あたりをうろうろし、野菜たちの凍み細りは、例年よりひと月早まりました。
昨年来の放射能禍に加え、今年は気象(降雹=ヒョウ、干ばつ等)原野(アライグマ、イノシシ)の猛威にさらされ続けています。
野の扉は、ずいぶん内側へと退却し、人間の領域は狭まる一方です。この国全土が、同様のせっぱつまった状況にあると、都市に暮らす人々に喧伝したいです。失地回復の妙案もありません。
だからといって、ここぞとばかりに、我らが窮状、風前の灯なのですかね?
私は、個人的に、歌舞音曲のたぐいに、光明を見出しています。要は、“気”の持ちよう。
沈没船から冷たい海に投げ出された人々が、声掛け合い歌を歌って耐え、しのいだ、という話もあります。「死守する」とか「不退転の覚悟」とかの、いさましさよりも、経済そっちのけの経済性と、あっけにとられる明朗さで敗け知らず、なんかはどうでしょう。(12月10日 晃)
◆ 埼玉最寒の地、寄居
11月末よりのこの寒さ、11月28日のマイナス3.2度は、寄居町での11月の観測史上最低でしたし、12月10日のマイナス5.8度も、12月としては観測史上最低ということです。2位以下のほかの記録は、たいてい20年ほど前の12月下旬に出ていますので、「温暖化」「暖冬」が当たり前になっていた昨今では非常に珍しく、また、県内でもトップレベルの寒さとなっています。
卵のお客様には、お詫びのメモをお入れしていますが、野菜のみならず、鶏もこの急激な寒さでやる気をなくしてしまっています。それでなくても、電灯がつかない鶏小屋なので、日が短くなると産卵が低下するのに、なんだか毎日餌だけ食べて耐えている風情で、かわいそうであります。
もうすぐ、だれもが1年を振り返る時期となりますが、野菜の出来をみても、芋(ジャガイモ、里芋、山芋が不作)も豆(大豆もラッカセイも不作)もいいものがなかったなあ、と、残念です。例年だと、この時期ご紹介する、炒り落花生ですが、収量も品質も悪いうえに、焙煎業者の加工賃は1.5倍の値上げとなり、今年は販売を断念しました。
◆ 馬と一緒に踊りました
16日の総選挙後の世界がどうなるのか、わかりませんが、私たち「寄居町耕す会・踊り部会」有志は、去る2日に本庄市で行われた「さよなら原発ウォーク」に参加して、「原子力より馬力」と書いた横断幕を掲げた「かんな馬の会」の白い馬のそばで、「ステテコォ踊り」の踊り納めをしてきました。(詳しくは、個人ブログのこの記事)
「生き直す」きっかけのほんの切れ端でもつかみたいと思って記念写真を見ています。(12月12日 泰子)