菜園 「野の扉」

~ 1993年の開園以来、埼玉県寄居町で、農薬と化学肥料を一切使わず 野菜を作っている、新規就農の百姓です。

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根本党の会 

夫が夏に書き始めて、9月に私がタイプした、「根本党」についての文章を掲載します。会員は、いまだに、3名。というのも、「平安党宣言」を書いた、京都1区の衆議院議員・平智之さんにメールで送っただけで、これが初の披露。近隣の人に渡しても、「どんびき」されるだろうなあ、と。

衆議院選挙を目前にして、一百姓の思いをよろしければ読んでみてください。

もし、印刷して配布するような、奇特な方がいらしたら、

根本党の会宣言PDFファイル 

してください。

以下全文を掲載します。

 

根本党の会


 新しい価値ある政党を、政治家を、新たに選び、皆で育て、作り上げていかねばならない。それぞれの思いから、百の千の党が立ち上がり、連結し力を発揮していく過程を見守り育てていくことが、私たちが、唯一進むべき道だと思います。
 一人一党の覚悟で始めれば、確実に前進します。
 無党派であることは、何の誇りにもなりません。この国の政治制度の中で、永久に無力です。
 自分の思いを表現していくことから始めます。
 それは、既成政党にNOを言うだけではなく、YESをはっきりと表明することでもあります。

 そこで私たちは、根本党を結党しました。現在党員は3人です。無党派であることを止めます。私たちは既成の政党にすべてを任す気になれないからです。全国の無党派の人々、仕方なく既成政党を支持してきた人は、自分の、自分たちの党を立ち上げる時です。多様な人々が、それぞれの党に属することは、自然なことです。国民の8割の人々が、取るに足らぬ党に属している世界は今よりまっとうだと思います。

 国政選挙となり、候補者が出そろい、その面々の主張、公約を吟味したうえで、私たち有象無象の党は連携し、応援することで、自らの党の主張が少しでも実現するよう、力を尽くします。

 候補者を立てることは全てではありません。自分たちの党の目標を掲げることで、既成政党の囲い込みを政策本位のものへと追い返すのです。


一、TPP参加に反対する
国家は自立、自足が原則です。食料自給率80%を目指します。食料は人間活動の基本となるエネルギーです。鎖国ではなく自立が重要課題です。TPPは、諸国の多様な自立を妨げ、破壊する、過度な競争飽くことのない欲望に奉仕する道具です。

一、原発は発電停止し、廃炉処分に取り組む
原発は国民生活に資する電力生産をその目的としていましたが、福島第一原発事故で、その過ちが明らかになりました。原発事故は、国民を傷つけ、国家記本を揺るがしたのです。二度と同様の事態を生じないよう、原子力発電を永久に禁止します。

一、重要な問題に関し、民意を問う方法として、国民投票を位置づける

以上
2012年9月30日

伊藤 晃  〒369-1214埼玉県大里郡寄居町今市228-3
      TEL/FAX 048-582-3645
      メール [email protected]



 

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投稿情報: 2012/11/18 | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年11月1週号

エンサイの花1


◆今年の里芋事情 

 里芋畑の草むしりが終わりました。例年にない仕事で、手こずりました。草退治の時を逸し、目をそむけてきたのですが・・・
 7月に背丈ほどに成長していた里芋は、後ずさりを繰り返し、9月中旬頃に土中にすっかりもぐってしまいました。乾季と認識して休眠してしまったわけです。土に湿り気が戻っても、もはや温度が足りません。万事休すです。里芋たちは、今悔いたり、あらぬ希望をつなごうとしたり、迷っている様子ですが、じきに冬の到来をしっかりと受け止めることでしょう。

  小さな里芋は、今年果たせなかった夢を、来年につなごうと、凝縮した決意の姿です。大きくふくらんだ夢と、また違った味わいがあるはずです。(晃)

 

<料理メモ> 里芋編 

例年なら、大きな芋があっての、「キヌカツギ」ですが、そういうわけで、今年はみんなほとんど「キヌカツギ」サイズです。一個一個洗って皮をむいて、という、通常の作業は向きません。ボールにどどっと入れて、ぬるま湯にしばらく浸し、ごろごろやって、湯を取り換える、ことを数回繰り返し、そのまま鍋で水からゆでます。柔らかくなったら、ザルにあげ、温かいうちに、「むにゅっ」と手の中で押し出すように皮を脱がせます。
 ・そのまま、塩とかつお節で。・味噌汁の具に。・ごま油で煎り付けて、塩としょうゆ少々、で、酒のつまみにもなります。


◆ ステテコォ踊り里山編 公開 

 長らくお待たせしました?。 9月21日に、寄居町の「たかのす・くぬぎの森広場」にて撮影した、「ステテコォ踊り」の動画を、ユーチューブで公開しました。http://youtu.be/rEmTucO_orU?hd=1


ステテコォ踊りポスターRBG
 ネットを使っている方は、「ステテコォ踊り 寄居町「くぬぎの森広場」より」、で検索してみてください。5分ほどの長さです。DVDもありますので、ご覧になりたい方はご連絡ください。

 当日は、みんな仕事の合間で、1時間ほどしか集まれず、しかも初めて踊る人が半分以上、という厳しい条件でしたが、編集の腕で一つの作品となり、私たちとしては感無量です。

 これから、色々なところで、「原発ステテコォ、もんじゅも、TPPもステテコォ! 生き直そう!」と、仲間を増やして踊っていきたいと思っています。ご支援ご声援お願いいたします。

<料理メモ> とうがん編  

 とうがんも、日照りのせいで、例年の勢いがありませんが、もう一回り、皆さんにお入れできるかな、と、新しい食べ方を紹介します。
 大久保ちゆさんが、農協の雑誌で見かけたという、とうがん農家のレシピです。とうがんは、種を取り、厚めに皮をむいて、3,4ミリの厚さで小口切りにする。タッパに入れて、めんつゆ(市販のストレートのものならそのまま)を加えて、漬け込む。一晩~3、4日、お好みの漬かり具合でどうぞ。鷹の爪とか生姜とか、薬味もお好みで。(10月29日 泰子  写真は、もう収穫していないエンサイのツルに咲いた花。もうすぐ霜でさようなら)

 
メモ番外編~ルッコラ サラダで食べきれなかったら、なべ物に。柔らかい葉っぱを「しゃぶしゃぶ」して。ごま風味が意外に合います。ちゆさんより。

投稿情報: 2012/11/05 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年10月2週号

 ◆お菓子の扉を開けて・・・ 

 世界は、一皮ずつむけていきます。
 今の時期、野山は、夏繁盛したものが分厚い角質層になったあり様ですが、これも一時のこと。石鹸やタオルでゴシゴシやらずとも、ほぼこなれて行きます。
 人の手が入ることによって「ほぼ」は「確実に」へと変わります。里の景色の更新は、人手によって正確に繰り返されてきたのですが、近年では、そこここに、原野の風景が点在しています。物悲しい、しかもうらぶれていく風景の中に、彼岸花が咲いて、柿が色づいています。いつでも、同じところに灯るその赤や朱は、のっぺりとする風景のアクセントになり、じんわり安らぎを与えてくれます。
お菓子の本
 こんな秋の日に、豆花さん(白崎裕子さん)のお菓子の本が届きました。お菓子って、日常生活の中で、風景の中の果実や花などと同じような作用をするのだな、と、今回あらためて感じ入りました。

 作らずとも食べる前から幸せになります。感謝です。(晃)


★白崎裕子さん著『かんたんお菓子』(WAVE出版 1,575円) アマゾンのページ

は、「情熱の料理発明家・白崎裕子のまったくあたらしい、スイーツレシピ! 安全で、だれでもおいしく作れることを追求したレシピは、究極のシンプル。バターも卵も乳も砂糖もいっさい使わず、少しの工程で、ラクに作れます。」ということで、発売後2週間の現在、Amazon ベストセラー商品ランキング: デザート・スイーツの本の部門で、見事第一位です。私も、「きな粉クッキー」と「カスタードクリーム」と「乳化のコツ」のページに付箋を付けて、やる気満々です。(泰子)


◆ ヨトウムシのご縁 

 さて昨日、最後の白菜を植えて、育苗ハウスは閑散とし、露地の畑ではいくつかの葉物の蒔きつけと数種類の定植を残すのみ、あとは、草取り虫取りで、師走を迎えることになります。防虫ネットをめくっては、少なめといえども侮れないヨトウムシを捕殺しつつ、2年前のすさまじいヨトウムシ禍のことを、たぶん小説としては本邦初で『雪と珊瑚と』(アマゾンのページ)という作品で書いてくださった、梨木果歩さんのことを思い出します。

20121004JA脱原発mini
 梨木さんは、最近、主に農家が読む「家の光」という雑誌に書いたエッセイで、取材先の農家として、「脳ミソの何%かは、常に放射能の影響下にある」うちのことにふれています。

 「人が変わるとは、こんな風なのでしょうか。この国の多くの人が、私のように、あるいはもっと差し迫った理由から、大きく変わらざるを得なかったのだと思います。」という晃の文章も引用してくれていて、大きな見えない気配で応援してくれているような気がしました。

 この雑誌は農協の金融機関窓口に常備されていることが多いのですが、その農協が全国大会で「脱原発宣言」をするというニュースが入りました。 福島や東日本をはじめ、去年の原発事故で苦しんでいる農家と共に歩む覚悟を表明したJAを、組合員の一人として、誇りに思います。
      
 左は、東京新聞10月5日の一面の見出しです。「「JAの使命は、安全な農産物を将来にわたって供給すること。原発事故のリスクを抱えたままではその使命を果たせない」と、脱原発を新たな活動方針とする理由を説明した。」とあります。 (泰子  10月12日~月曜発行が金曜日まで延びてしまいました。)

投稿情報: 2012/10/27 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年9月4週号

◆暑さ寒さも彼岸まで 

 例によって、天候はガラリと変わりました。仕事も我々の体も変わらなければなりません。風景は、盛夏とはずいぶん違っていたし、準備はほとんど植物も動物達もできていたのでしょうが、人の頭の切り替えが一番遅れがちです。熱中症にしがみついている脳ミソに、情報の整理をしてもらって、盆踊りではなく、秋祭りの準備をしていてもらいたいと願います。

 たとえば、干ばつ時に多湿の害を避けるために施した工夫が、いま目ざましく作用してくれればよいのですが、今後は、台風や雪害に備えなければなりません。相反する気象に対応する工夫が、作物のひとつながりの生育に喜ばれ続けるのはむずかしいです。
 収穫の喜びの陰には、いつも、山盛りの失敗があります。(晃)

 ◆これからは草取り合戦  

 去年も、ほんの少ししかやらなかった「太陽熱殺草法」(作付け前に、ウネをポリマルチで覆い、太陽熱で草の種を殺して、草を防止する方法)を、今年、野の扉では全廃しました。数年前から、ニンジンや玉ねぎの種まき、キャベツや白菜などの定植の際に、利用してきた便利な技術ではありますが、どうしてもゴミが増えますので、作れる量が減っても、手除草だけでやってみようということになりました。

夏野菜でも、マルチ使用をぎりぎりまで抑えましたが、これからとんでもない数のウネを順番に除草していかなければなりません。これまでは砂漠状態だったけど、雨をたっぷりもらって、野菜ともども元気いっぱいに伸びる草たちとの真剣勝負です。やり続ければいつか終わるだろう・・

にゃあーばんざいこれ ◆「ステテコォ踊り」、進化中  

 前号でご紹介した「ステテコォ踊り」、近隣の皆様の力添えで、どんどんふくらんでいます。
 基本のリズムは、ジャンベ(西アフリカの太鼓)と和太鼓をそれぞれ楽しんでいる知人が中心に刻んでくれました。そして「余計なもの捨てていこう。原発ステテコォ、○○ステテコォ、生き直そう、ステテコ・バンザイ」という歌に合わせて、何度か踊りを練習しました。

 
 先週は、映像プロダクションの会社をやっている、晃の兄が訪れ、4つのカメラを駆使しての撮影が決行されたのです。うちの手伝いのHさんが用意してくれたメイク道具で、それぞれ化粧した踊り手が、10名ほど。ドラム隊も三味線の弾き手も加わり、「鷹巣・くぬぎの森広場」の里山の木々のなか、木漏れ日を浴びて、「ステテコォ踊り」の世界が出現しました。いま、映像は編集中です。音楽だけ、下記の個人ブログから聞くことができます。

<料理メモ>  ~オクラの煮びたし~ 

取れすぎたキュウリやナスを、取れすぎる季節の終わりになって、やっと佃煮風にして一部を冷凍保存しました。オクラでは、大量消費が必要な時にもってこいなのが、この煮びたし。 手伝いのHさんに教わりました。だし+醤油+みりん(市販のめんつゆをのばしたものでも)を煮立てた鍋に、オクラ(ガクのまわりを薄くそぎ取り、ヘタをぎりぎりで落としてまるごとで)を入れて、落し蓋をして煮ます。油揚げ、シイタケなど入れるとより美味。

(写真は、バンザイする、うちのニャー。 9月24日 泰子)

 

投稿情報: 2012/10/07 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年9月1週号

◆史上2番目の夏 

 やっとしっかり雨が降ってくれて、いつかは秋が来るのだと思えるようになりました。この8月は、酷暑干ばつの極みでありました。これまでの暑い夏としては、最高気温40.9度(熊谷)が出た「ベルトの切れた夏」の2007年と、猛暑日(35度以上)41日の2010年が双璧でした。ここに割り込んだのが、今年の8月。
 最高気温こそ、ぱっとしません(?)でしたが、猛暑日がすでに31日で2位。月平均気温も28.9度で、2010年の29.3度に続いて2位。そして、降水量は、たった24ミリで、2007年の36ミリと2010年の48ミリを軽く抜いての1位。ちなみに平年値は200ミリくらい。
 
 おととし2010年の秋といえば、菜園「野の扉」開業以来の危機でした。そう、「ヨトウムシ地獄」。畑中にヨトウ蛾が産卵しまくり、その頃研修を終えてスタッフとして働いていた、翼君は、夢の中でまで、ヨトウムシつぶしをしていたほど。(→菜園たより2010年9月5週号)

 今年ここまでは、それほどの被害は出ていませんが、いくつかの卵塊が孵化して爆発しているのを発見。これからが正念場かと思われます。


◆ガンデちゃん 

Nasu2012
 と、うちでは呼んでいるのが、さし絵の、リスターダ・デ・ガンジアというイタリア原産のナスです。(有機の種屋さん、「たねの森」さんより購入)

 今年初めて作って、よい料理法もわからないまま出荷しておりましたところ、娘が、輪切りにしてオリーブオイルで焼いたらおいしかったよ、と言っていたので、やってみたら、簡単でうまい。このナスの肉質が生きます。あと、お客さんのTさんは、カレーに入れたら、煮込んでも煮崩れがなく美味しかった、と教えてくれました。(泰子)


◆ステテコォを思い切り踊ろう! 

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 雨乞い踊りも、どこかで復活したかもしれないけれど、暑い夏に押しひしがれ、時代に後押し上下左右押しされて、ひょろりと出たのはステテコォ踊り。

 ステテコはいて、「捨ててこお」というノリで、近隣の仲間と創作中。いつかお披露目したいです。乞うご期待。(9月3日 晃)

写真は、8月21日に、ダンサー・物書き・振り付け・整体の飯田茂実さん(=右端の帽子の方。ウィキペディアにも出ているのですが、ご本人いわく間違い多しとか。これは、ご本人の1年半ほど前の文章。少し人となりが分かるかとリンクします)と近所の仲間と、初踊りした際のものです。どんどん進化しています。今度、個人ブログの方に詳しく書きます。

 

投稿情報: 2012/09/22 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年8月3週号

Semi
◆この夏が終わるなんてムリムリ 

 飛行機がむやみに空をひっかく音がして、昼寝から醒めました。今日は雨が降るかもしれないと、内々心で思いました。
 仕事をしていると、いつも雷雲がやってくる方向は音沙汰無しだけれど、そこここにいる入道雲が少しずつ近づいてくる気配です。内々心は、しめしめと思い始めているのですが、「オレがズブ濡れになるまで信じない」と心に決めているので、空を見上げないようにして、除草を続けていたのでした。
 ポツポツと落ちて来ても、雷がとどろいても、「何のことやら」と無関心を装い、雷雲の本気度を試しているのです。あげくに、まことズブぬれになって、あたふたと色々雨じまいをして引き上げてきたのですが、内心は、素直に喜ぶどころか、現実を否定し続けています。

 学ぶことができなくなった私は、この夏は決して終わらないと、今も思っています。打ち負かされると、人はこうなるのだな、と、休息を希求しながら、ながめているのです。(晃)


◆もとのもくあみ 

 8月が日照りなのは珍しくありませんが、今年は7月に入ってずううっと、梅雨明け前からほとんど雨なしでしたので、以上のような現象が人に起こるのもしようがありません。

 人ではないモノにも、色々な現象が起き、まずは、購入半年余りのパソコンが壊れ、奥歯の詰め物が取れて歯医者通いとなり、はては、もともと年代ものだった畑の井戸のポンプが壊れてしまいました。注文した新品(痛い出費)が付くまで、ポリタンクで水を運んで育苗しています。畑には井戸も電気もなかった、20年前を思い出しながら。

 田んぼも何十年かぶりの干上がり方だったそうですが、1回の雷雨のおしめりなど、水脈にも届かず、あいかわらず猛暑が続き、畑は、元のもくあみ状態になりつつあります。それでも、種をまき、苗を育てて植えています。

 
夏は終わらないけれど、お盆が終わり、夏野菜たちの収穫ピークも過ぎました。お盆でお休みの方もいらして、有り余る野菜の始末に困ったのもつかのま、これから秋冬野菜が一つずつ登場してくるまでの間は、野菜セットのやりくりに苦労することになります。
暑い中、野の扉の野菜セットをせっせと料理してくださった皆様には、感謝の気持ちがいっぱいです。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。


★久々のさし絵は、もうすべきことはやってしまったのか、庭で見つけた動かないセミを、帰省した娘が描いてくれました。(8月20日 泰子)

投稿情報: 2012/09/01 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年8月1週号

Bannzaiokuramini◆“バンザイ”オクラ

というより、“お手上げ”オクラ、でしょうか。

暑いです。降りません。

里芋の葉っぱが一部枯れてきました。日焼けも続出。暑すぎて、トマトが赤くならないし、オクラの花が落ちます。みんな、生きているだけで精一杯です。みなさまも、どうぞ、お体大切に、夏を乗り切りましょう。


Okuragyouzamini◆オクラ餃子

キャベツは、もうすぐ終わりますし、オクラはいつまでも“お手上げ”していないと思うので、お客様にいただいた朝日新聞の古新聞(6月24日の「かしこいおかず」 ベターホーム協会 宗像陽子さん)で見つけた「棒焼き餃子」のレシピを。材料と作り方は、右に。

「オクラの粘りが肉汁を抱え込んでくれる」「オクラの食感が気に入ったら、キャベツを使わず、オクラを倍量で」とのことです。今回は、ご紹介前に試作していません。夏が終わる前にやってみたいと思っています。皆様もお試しを。


◆ブルーベリー園開園


毎年夏の恒例、「くぬぎの森広場のブルーベリー園」が、7月22日に開園しました。

1000本以上の無農薬ブルーベリーの木を、本職の造園業のかたわら丹精してこられた、寄居町鷹巣の吉田さん、実は、6月に仕事中に怪我をされて入院していました。また、5月のヒョウ害で、早生の品種は小さい実までくまなく傷つき落下したり腐ったりしたこともあり、開園が危ぶまれましたが、例年よりやや遅れて、摘み取りができるようになりました。

入園料は300円、摘み取りは1キロ1000円です。朝6時から夕方6時までの営業です。涼しい、くぬぎの森で休みながら、たくさん摘んでください。
詳しくは、ホームページ http://www5.ocn.ne.jp/~b-verry/(「たかのすくぬぎの森広場」で検索してください。電話は、048-582-1037


★今、政府が、新たなエネルギー基本計画をめぐり、2030年のエネルギー割合についての「3つの選択肢」について、国民の声を聞く、としてパブリックコメントを求めています。

ネット上でしか広がりを見せていませんし、集めた声をどう反映させるのかもはっきりしていませんが、私たちは8月12日の締め切りに間に合うように、パブリックコメントを提出するつもりです。興味のある方には、チラシをお渡しします。お声かけ下さい。(7月30日 泰子)

この件に関して、WEB版では、こちらにリンク張ります。→「パブコメで未来を変えよう」http://publiccomment.wordpress.com

色々な団体が、声明を出してもいます。詳しくは、個人ブログの方に書く予定です。

 

投稿情報: 2012/08/03 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年7月4週号

◆アライグマごっこ

梅雨明けをはさんで、「もう声もない」と配達先でお聞きしたほどの猛暑、その暑くて眠れぬ夜のあと、寒くて眠れぬ夜が続きましたが、みなさま、お変わりありませんか?

私たちも、半ばもうろうとして生き延びながら、夜はアライグマの張り込み捜査もこなし(一晩で4匹も出会ったことも)、今朝は今年4匹目のアライグマの捕獲に成功し、最後のトウモロコシを守り抜いています。別の畑の、1~4番目までのトウモロコシは、何百本と食われました。近隣の家庭菜園の方々も、一晩で何十本もやられたと嘆いている、このアライグマ禍。うちで初被害が出た5年前から、寄居町全体では360匹が捕獲殺処分されているそうです。その何十倍のものたちが生息していると考えられますので、プロの大農家は、電気柵の設置を余儀なくされています。

私たちのような零細農家は、空振りにもめげず、唐揚げ・ウィンナー・バナナ・リンゴ・ゆでた、あるいは干からびたトウモロコシなどと、エサを工夫し、自前で購入した檻で1匹ずつの捕獲(前回は、子どもが2匹いっぺんに入った、ラッキー!)をめざしています。食べ物とすみか(使われなくなった物置や家屋、これが農村部には多い)があるかぎり、根絶は難しいです。(泰子)

イタチごっこになりそうな作戦ですが、確かに夜道でアライグマを見かけたりすると、なんだか楽しいものです。うちでは、彼らのことを「アライさん」と呼んでます。(晃)

 

◆ヘビから取り戻した卵を食す

私の頭は、ますます統一感を欠いたまま、雑草ばかりが所かまわずはびこり出し、風通しも悪く、見通しも効かないありさまです。
潜在的熱中症と命名しました。

折りよく、大蛇から卵を取り戻したので、朝食に目玉焼きにしてもらい食べましたが、効能は今のところ現れません。この行為に、いかがなものか、と、眉をひそめる方もいらっしゃるでしょう。鶏小屋で卵をいくつか丸飲みにした長さ2mを越えるアオダイショウを、叱責したところ、逃げ出す前に、飲み込んでいた卵を1ヶだけ吐き戻して行ったのです。少し迷いもありましたが、結局、神話的衝動に身を任せたわけです。(晃)

 

◆夏野菜いろいろ

(野菜メモをこまめに作って貼り付ける余裕がないので、参考にしてください)

★トマト ~ 今は、ハウスで唯一病気にならない「ルネサンス」という品種が中心です。非常にデリケートで、割れやすいので、早めに取って追熟させることで出荷にこぎつけています。酸味もあり、肉質もよく、美味。あとは、露地でいつもの、調理用の楕円形の「クッキング・トール」、生食調理兼用の丸形の「サンティオ」、大玉の「麗花」。新顔の小さい楕円形の「ジュリエット」は少しだけ。完熟した調理用トマトは、ザク切りして炒め物に加えると、「味のもと」となります。どれも、おうちでお好みまで追熟をしてください。

★ナス ~ 普通のナス、長細い「マー坊」というナスに加えて、縞模様の「リスターダ デ ガンジア」。オーガニックのスペインの伝統品種、あまり取れません・・・が、きれい。

★夏の葉物 ~ バジルやシソと同様に、網をかけて収穫のたびに開閉し、虫害を防いでいますが、もぐりこんだ毛虫やイモムシ、カメムシとその卵にはしょっちゅう出会いますし、この間は産卵中の蛾にも会いました。

モロヘイア、ツルムラサキは、ゆでておひたしやゴマ和え、エンサイは、炒め物、というのが定番ですが、種のカタログに「エンサイの煮びたし」のレシピが載ってました。ダシと調味料を煮立てて、刻んだ油揚げを入れ、エンサイを入れたらさっと火を通して、冷まして味を含ませる、というもの。案外いけます。

(7月23日 泰子)

投稿情報: 2012/08/03 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年6月4週号

◆ホタルの里

先週、ホタルを見ました。
庭から続く棚田で無農薬米を作り、ホタルが生きる環境を育んでいる、その方の「ほら、ほら。ほらほら」という声に、目を向けると、何とも可憐な光が、いくつもいくつも、草や木々のあわいに、見えかくれしているのでした。

街の明るさや際限のない人の欲望に、居場所を失っていく小さな光を、自らの労働で守り育んでいくこと。そのいとしさに気が遠くなるような夜でした。

ああ、どこかで、いつだって、人知れず、こんな風に、見返りを求めない、色々な人の営為が、私たちのふるさとを支えていたんだろうと、思う夜でした。

振り返れば、ふるさとを奪われ、帰れない人々の姿が見えます。不安の中で暮らす人々の姿も。何が私たちにできるのだろうと思います。正解などありませんが、全ての人の心の中にあるふるさとに、重ね合わせるようにして、向かうべき方向を見つけたいと思います。



◆麦仕事の向こう

この春から夏に向けての作付けでは、初心に戻って、なるべく使い捨てのポリマルチを使わないで野菜を育てるようにしていました。キャベツ類やレタスは、少々の草の中で取り上げ、一部の夏野菜にはポリマルチの代わりに去年集めた麦わらを使い、使い尽くしたら、除草を続けました。
今年は小麦の生育が遅れていて、麦わらの入手も遅れました。そして台風などの天候も重なり、すれすれタッチアンドゴーの麦わら集め。そして、うちの小麦の刈り取り(中古のコンバインのご機嫌をうかがいつつ、数日かけた)も日曜日に完了。と、麦仕事のピークを越えて見たら、畑中の草がモリモリと繁っていました。


まだまだ、麦わらを敷き詰めなければならないところもあるし、収穫に手間のかかる夏野菜も増えてきつつあり、疲労のぬけないわが身です。

そんなこんなで、「たより」の発行も滞っております。「便りのないのはよい便り」と、いつまでもご無沙汰するわけにも行かず、不十分な形ですが、3週間ぶりの「たより」です。

◆「原発国民投票の実現について」の請願は否決

昨年から準備して、寄居町3月議会に1135筆の署名を添えて提出した、「寄居町耕す人の会」の請願は、6月議会で継続審議され、委員会で反対多数で否決、本会議でも反対多数で否決されました。
結局、請願の紹介議員となった3名の議員さんと、共産党の議員1名しか、私達の請願の真意を理解しようとしてくれませんでした。大変残念です。しかしながら、寄居町の議会だより5月号には、しっかりと3月議会でのこの4議員の賛成意見が掲載され、町内全戸に配られましたし、6月議会最終日21日の、K議員の「全身全霊をかけての」賛成意見には、反対した議員も心を動かされたようです。(K議員のブログにこの賛成論の全文が掲載されています。http://bit.ly/Lmrzzl 前記事も併せてお読みください)

32万筆の直接請求の署名を添えて都議会にかけられた「原発都民投票条例案」も、議会制民主主義の名の下に退けられましたが、直接民主主義のうねりは、消えたわけではありません。

私達の思いを伝えてくれる人を選ぼう、と、小さな町でも、都会でも、間接民主主義の中身は、これまでとは違ったものになっていくはずです。(6月27日 泰子)

 

投稿情報: 2012/06/30 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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「菜園たより」2012年6月1週号

◆ ひょう害その後

「あう」とは、よい表現だと思う。

霜にあう、ひょうにあう、日照りにあう、などなど、さびしげに思われる田舎暮らしも、訪れるものが結構あって、にぎやかなものだ。
ギラギラキャラクターの来客のほかにも、気配すら感じさせないため、うかつにも、たけなわとなってようやく名前を思い出すような、その現実味が増すようなタイプ、長期滞在型訪問者もある。極端な例では、居座って10年、気付くまで20年という大人もいる。温暖化とか、小氷河期などがそんなひとである。

仕打ちを受ける、とか、くらうとか、被害者意識ばかりでは、田園生活は重苦しすぎる。「会う」とか「あう」とか言われれば、物言わぬ相手とのコミュニケーションだったのだと思うほかないではないか?
雨とか雷とか雲とか、あらゆる気象現象も言語のようなもの。誰のかといえば、もちろん地球や宇宙とかいったものです。

「百姓は生き延びるために、太陽とか宇宙とかとコミュニケートする職業です」
と言ったら、カッコイイかもしれない。
「ただ、やられているだけジャン!」ではやはり足りません。作付した作物の何割かが失われるのは、日常茶飯ですが、見えない何気ない対話の中で、現に百姓は生き延びてきたわけです。(晃)

Yukitosanngoto

◆こちらが詳細

5月28日(実は私の誕生日)のひょう害について、うちの畑の状況を列挙します。菜っ葉やキャベツ・レタス類、そしてまだ小さな夏野菜は、被覆資材の中で無事でした。

一番の被害は、パン用小麦です。うどん用の小麦よりやや生育が早いことも災いして、叩かれた穂からはその後も実が落ち続けて、白っぽくなっています。一年に一作の作物が被害を受けるのは、ことさら厳しいものがあります。

あとは、夏野菜です。もう小児の頭ほどに太っていた早生のかぼちゃは、月面のようになり、1回目のナス、ズッキーニ、露地のキュウリは死なないまでもボロボロで、収穫は半月くらい遅れるでしょうか。露地トマトとインゲンは、頂芽をやられているので、わき芽が頑張れるか・・・ トウモロコシは、しおたれて、満足に受粉できるのか、玉ねぎは打たれたところから病気が入り始めています。 ニラは、今シーズンはもう復活できないでしょう。これからを期待していた3回目の人参も、葉っぱをボキボキ折られました。

ということで、みんなケガや大水で、よろよろしています。
でも、先週会った日高市の方は、近所では車がへこんだ、と言ってましたから、上には上が(?)。

★左上は、角川書店から刊行された、梨木香歩さんの「雪と珊瑚と」の単行本の表紙。今後、作中のレシピをいくつか紹介させていただきます。素敵なレシピがいっぱいなので、お待ちになれない方は、ぜひ読んでみてください。(6月6日 泰子)

 

投稿情報: 2012/06/30 カテゴリー: 菜園たより(隔週発行) | 個別ページ | トラックバック (0)

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