開業以来のお付き合いで、麦ワラをいただいている、隣町(元川本町、今は深谷市)のIさんに、2,3日前、今年の麦刈りの予定を教えてもらおうと電話したところ、「麦はやめたんだ」とのこと。
このIさんのところでの麦ワラ集めについては、旧ブログのここに記事があります。
篤農家、百姓を絵に描いたような方です。
例の、「担い手」政策の「犠牲者」といえるでしょうか。
集落組織に入ると、肥料から農薬から、みんな農協から買わなくてはならないし、農協の指導が優先するのが、いやだったのではないかと推測します。
集落組織に入らなければ、1俵60キロが2000円にしかならないそうです。何度か、地域の会議には出たけど、参加しないことにして、田んぼでの麦作りをやめたそうです。
素晴らしいワラを、早いうちに入手できていたのに、残念です。
以下の資料によりますと、おととしの実績の9割の面積が、「担い手」の担うところとなったそうですが、隣町に限ってみると、作付面積はがくんと減っているように見受けられます。
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食料・農業・農村政策審議会経営分科会 資料一覧(平成19年5月18日)http://www.maff.go.jp/www/counsil/counsil_cont/kanbou/keiei_bunkakai/h190518/index.html
の中の、「品目横断的経営安定対策の実施状況と農業構造の現状と課題について」
http://www.maff.go.jp/www/counsil/counsil_cont/kanbou/keiei_bunkakai/h190518/data03.pdf
というのがあるようですが、面倒なので、メルマガ(担い手育成・品目横断的経営安定対策推進メールマガジン(第74号)6月1日付)からの概略をコピーしますと、
当日は事務局から、主として次のようなことを説明しました。
(1)品目横断的経営安定対策の実施状況
a.昨年秋の申請では、麦について、18年産の作付面積に対して9割をカバーし
たこと
b.本年4月からの米・大豆等を作付ける農業者の申請では、特に米について、
稲作所得基盤確保対策加入相当面積の5割を目標にしていること
(2)農業構造の現状
a.認定農業者数については、19年3月末現在で22万8,538となり、18年3月末
の20万842から大幅に増加したこと
b.集落営農数については、19年2月1日現在で12,095。うち特定農業団体数も
19年3月末現在で1,323となり、18年3月末の213と比べ約6倍となったこと
c.平成27年の農業構造の展望に示されている数と比べると、相当程度開きがあ
ること
(3)望ましい農業構造の実現に向けた今後の課題と対応方向
a.担い手の十分な量的確保の必要性があること
b.担い手の経営が他産業並みの所得が確保できる「効率的かつ安定的」なもの
へと発展するような経営の質的向上を図ること
c.担い手が農業生産の相当部分を担うよう、担い手への農地の集約と、その農
地の面的集積が必要なこと
その内容等に対し、各委員からは主として次のような意見が出されました。
【委員からの主な意見】
○ 品目横断的経営安定対策の米の面積カバー率の推計が50%ということだが、米
の改革のスピードが遅いのではないか。
○ 規模拡大によるコストダウン、農家手取りや収益の改善がどうなるのか、本対
策の導入効果を示した方が国民の農政に対する信頼が得られる。
○ 規模拡大による経済性と他産業並みの所得確保とは別問題。所得が得られなけ
れば農業者の確保はできない。
○ 農家は国や県から公的資金をもらっていること、農地は共有財産であることを
認識してもらいたい。また、国は農家が認識するような政策が必要。
○ 対策は始まったばかりだが、早急に新政策の検証を行い、今後の政策の見直し
に活用することが必要。
○ 認定農業者は増加しているが、高齢化が進展しており、米の加入率を高めるた
めには、集落営農組織の育成が必要。そのためには、品目横断的経営安定対策以
外にも集落営農組織の経営を支援する施策が必要。
○ 集落営農の法人化は重要であるが、現場では混乱しているため、十分な周知、
施策による支援が必要。
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