もう2月も終わりです。雨降りの昨日は、8升の味噌仕込みを2回戦やって、自家製糀つくりから始まった味噌週間が終了。もう、次の通信を作らなくちゃいけませんが、前号2月3週号は、ここにあります。「バベルの塔」の話から、「古新聞ください」への急展開です。画像は、冬の小松菜。もうすぐ、1月蒔きのトンネルの春小松菜が雨をもらってみずみずしく登場するはずです。
さて、これまで、「ガレキ問題」について、二つ記事を書きました。自分の中でもずうっと大きな問題です。
今回の記事では、2月17日に、寄居町の有機農家有志で議会に提出した、「県内の放射性廃棄物の処理がもたらす、未知の不測の事態を回避するための提案」という陳情について、書きます。
2月に入って、ガレキ受け入れの反対署名を行った「子どもを放射能汚染から守る会@寄居・深谷」のメンバーから情報をいただいて、地元寄居町での「子どもの環境を考える集い」に夫と一回ずつ参加しました。色々な資料もいただき、有意義な会合に参加できて、感謝しています。(「彩の国資源循環工場と環境を考えるひろば」さん http://bit.ly/xlp5UQ の、WEB上の資料は、陳情書作成にあたり大変参考にさせていただきました。)
去年から、放射能問題で町への要望を出す準備をしていた方々も参加しており、今度の3月議会に複数の陳情を提出するということでした。私たちも、「彩の国循環工場および環境整備センター」について、陳情を行うことになりました。
陳情をするのは、5月の放射能汚染実態調査の陳情(詳しくは、当ブログの「寄居町へ、放射能汚染実態調査を要望 」の記事など)以来2度目です。請願と違って、紹介議員も必要ないし、締切までに議会事務局に提出するだけなのですが・・・ 日柄がなかったこともあり、仲間と討議したり、アドヴァイスをもらったりしながら、ぎりぎり滑り込みでした。
以下、最後に、内容を掲載します。
私には、被災地のガレキ受け入れ問題のかげに隠れている、自分たち埼玉県の放射能汚染ゴミをどうするのか、もっと考えようよ、という思いがあります。埼玉県のゴミの最終処分場を抱える、寄居町町民として。
(参考 東京新聞「地域の焼却灰どこへ 放射性ごみと向き合う首都圏」 http://bit.ly/wuS57f これは、重要な記事だと思うので、スキャン画像も置いておきます。)
そして今、日高市の太平洋セメント工場が、岩手県野田村の「ガレキ」を受け入れる件で、日高市周辺の市民の皆さんがいろいろ考えていらっしゃることにも、注目しています。
(参考 ★日高市子どもたちの未来を守るネットワークさん~ 「環境課で質問・飯能市民との会合」http://bit.ly/zyUlC8 ★市議会議員田中まどかさんのブログの記事~「災害廃棄物受け入れについて説明会」http://bit.ly/AfWMH9 以下数日の記事)
陳情書
件名 県内の放射性廃棄物の処理がもたらす、未知の不測の事態を回避するための提案
要旨 町、議会、住民がともに考え、将来に禍根を残すことのないよう、以下の行動を、町行政とともに進めることを提案します。
1.「埼玉県環境整備センター」に搬入・埋め立てされる、あるいは「彩の国資源循環工場」に搬入・処理される、県内各地の焼却施設からの廃棄物について、その放射能値と重量を測定し、日々記録し、公開する。
2.「埼玉県環境整備センター」および「彩の国資源循環工場」の敷地内と周辺において、常時放射能モニタリングを行い、逐次公表する体制を整える。
3.国が新たに定めた基準(注)が、将来にわたって、寄居町の環境保全と寄居町民の健康を害することのないように、「埋め立てにともなって生じる放射性物質の集積がもたらす影響」および「焼却にともなう影響」に関し、専門家の多角的意見をふまえて議論を深め、町民の十分な理解のもと、町として、放射性物質を含む廃棄物の処理について早急に判断を示す。
(注) 平成24年1月1日施行「放射性物質汚染対策特措法」=以下特措法=による)
理由
埼玉県環境整備センターの公害防止細目協定書(平成13年)において、県は、「受け入れ廃棄物は、県内から排出される廃棄物で、有害廃棄物を除いたもの」と明記しています。福島原発事故以前は、100Bq/kg以上の放射能汚染物は、低レベル放射性廃棄物管理施設で厳重に管理されなくてはなりませんでした。しかしながら、現在は、特措法によって、その80倍の8000Bq/kg(注)以下の汚染焼却灰などは、通常の埋め立て処分が可能となりました。これを適用すれば、仮に、3000Bq/kgの汚染された焼却灰を120万トン(今後の埋め立て可能重量)埋め立てれば、3兆6千億Bqの放射性物質が、ここ寄居町に集積する可能性があります。
(注)8000Bq/kgは、52万Bq/㎡にあたり、「チェルノブイリの区分」では、「第2区分=55万5千Bq/㎡以上の一時移住区域 義務的移住区域」に近い汚染です。
また、彩の国資源循環工場の運営協定書(平成14年)には、「地域住民の生命・財産の安全を確保するための公害の防止」を行い、「生活環境と自然環境の保全をはかる」とあります。しかしながら、すでに、8000Bq/kg以下の汚染焼却灰などが搬入され、処分再生利用されており(注)、焼却炉からは大気中への放射性物質の放出が起こりうると、懸念されます。
(注) 平成23年12月6日施行 寄居町「彩の国資源循環工場における一般廃棄物の取り扱いに関する指導指針」
放射能汚染の実態とその影響は、いまだに明確にされておらず、環境への放出や人々の被曝は、できうる限り避けるべきです。「埼玉県環境整備センター」および「彩の国資源循環工場」への、放射能汚染された廃棄物の搬入に関して、町ぐるみで考え、寄居町の環境保全と寄居町民の健康を第一に考えた対策を、早急に講じることが必要です。
2012年2月17日
寄居町議会議長 様
陳情者代表
ほか 名
最近のコメント