春大根は、タキイの「大師」が今取っているもののあとに、もう一回、サカタの「ころ愛」も同様です。
昔は、6月に大根を取るなんてできませんでした。肌が食害で汚くなって、とても出荷できるものではなかったと記憶します。
この食害、以前は、「センチュウ」のせいだと思い、里芋のあとはそのセンチュウが少ない、と知って、春の大根とカブは里芋の後作に作るようにしていました。
でも、今は、この時期の犯人は、たいていの場合、「キスジノミハムシ」の幼虫だと思っています。
キスジノミハムシについては、
近畿中国四国農業研究センターの防除ニュース
http://lib.ruralnet.or.jp/boujo/news/040913_n1.html
の中に引用されている、
http://www.aya.affrc.go.jp/team4/seika15/aburana-insct(H15).pdf
参照。
これは、悪いやつです。
アブラナ科の野菜が大好きです。
で、ある程度の気温になったら、0.6ミリの細かい目のネットをかけなければ、菜っ葉など出荷できなくなります。
で、昔は、パオパオで初期守ってやって、あとで、1ミリの普通のサンサンネットにかけ替える、という手間なことをやってました。セットの一品に必要でなければ、こんなことは誰もやりません。
長野の方でも、もう、出ているみたいです。
あさひや農場ブログ
http://blogs.dion.ne.jp/omaegayaraneba/archives/2006-05.html#3484147
それで、こちらでは、一つ前の大根・カブからは、0.6ミリのネットを使っています。それでも、前回の大根に、写真のような食害が見られました(今出しているのは、きれい)。
これは、
「イヌガラシ」が生えていたためと、考えています。イヌガラシがあるがゆえに、成虫が卵を産んで、土の中で孵って、うまそうな大根にかじりついたわけです。
イヌガラシについては、
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/inugarasi.html
種子で増えるとありますが、トラクターで破損した根っこからも、発芽します。
で、夫は、畑でこれを見ると、抜き取って持ち出します(私には、見えないことが多い)。
元研修生の幸雄さん、0.6ミリのネットは高すぎて購入できなくて、パオパオ、ネットで蒔いた葉物やはつか大根が、土の中から発生したキスジの幼虫や、成虫にやられてしまっています。
「ためしにやっているからいいんだけど」と、言ってますが。
うちでは、6月は「プチ端境期」ですので、大根、カブ、菜っ葉があるとないとでは、天と地なので、高価なネットを使用しています。
キスジはきついですね。僕はかぶがよくやられてます。
イヌガラシが繁殖を促すと言うのははじめて聞きました。
投稿情報: かぜだより | 2006/06/01 18:17
キスジが出やすい畑と出にくい畑があるとは感じています。
水持ちのいい悪い、とか、土質とか。
いずれにしろ、気温が上がれば、イヌガラシがあろうとなかろうと、根っこはやられると思います。菜っ葉は逃げ切れても、カブや大根ではやつらの方が早いです。
で、夏まきは、ミニ大根とかおろし大根がよいかと。もちろん、0.6ミリで。0.7のベルネットでは、アブラムシがこわいです。
投稿情報: とびら | 2006/06/01 22:11
今出ている現代農業によれば(立ち読み),ミハムシ対策としてエンバクを輪作に取り入れるのがいいとか。
投稿情報: かぜだより | 2006/06/02 05:26
現代農業は、定期購読しているんですが、その月のを読み終える前に次のが来てしまう、という感じで。特に夏場は。
あわてて読んでみました。
なんでも、禾本科を入れていくのは、よいと思っています。うちは、あんまりできていませんが。畑に余裕がない、体力・知力に余裕がない、、、、
八郷のAさんは、緑肥だけで(家畜糞由来の肥料は入れないで)やっていると、どこかで読んだ気がします。「クリーン有機」って感じですね。
だんだん、ずれていくので、この辺で。
投稿情報: とびら | 2006/06/03 04:58
僕も動物性の肥料をほとんど入れないで,米ぬかと緑肥中心にやりたいと思ってまして。安く入手できるのが米ぬかだけだというのもありますが。
夏場にとうもろこしやソルゴーを入れて短期間で土作りをしたいところなのですが,太陽熱をやり出してから,夏場をそれに空けねばならず,緑肥が追いやられるハメになっています。面積が欲しいです。
投稿情報: かぜだより | 2006/06/03 06:38
太陽熱殺草、そうですね、夏場にきれいな畑を用意しなければならない、っていうのが、ひとつのネックですね。
去年も少し「誘われて」、夫に言ったのですが、「そんな場所はない」と言われました。それ以前に、どうも、好きでない、ということで本腰にならないのではありますが。
投稿情報: とびら | 2006/06/04 06:07
僕は除草が苦手で畑は草ボウボウにしてしまいますが,太陽熱をやったところは,その後もある程度は草が少なくなります。ので,その作のためだけではなく,草がひどいところは一度種を一気に殺す意味もあるようです。
投稿情報: かぜだより | 2006/06/04 07:53
芽が出たところをやっつける、ということを繰り返して、草を少なくしていく、というのができるといいのですが、結局草の種を増やしていってしまう、というのがままあることですね。
その上、
薄いマルチを1回廃棄するのと、何回も石油を使って耕運するのと、どちらが「地球に優しいか?」
それに、「生産者に優しい」という条件を加えると、どうなるのか、、、、
へたに、マルチを普通の使い方をして、ウネ間に草をはびこらせ、片づけが遅れて、労力もかかる、というのが、一番困ります。それで、生分解マルチがもてはやされるのでしょうが。
どうも、生分解ってよくわかりません・・・
この項は、記事本文にしていきたいと思います。
かぜだよりさん、その際はよろしく。
投稿情報: とびら | 2006/06/05 04:43