少し前に、このブログでも、育苗用土のことが話題になりました。
今日は、mixiで、長野のあさひやさんが書いていた記事で知った、JAS有機違反の事件についての情報を載せます。
この事件についての、農水のプレスリリースがこちら。
http://www.maff.go.jp/j/press/syouan/kansa/070913_1.html
福井県鯖江の大規模稲作農家(25万平米)の藤本農園というところが、有機農産物でない米にJAS有機シールを貼って販売していたそうです。
「1]平成17年産及び18年産米の少なくとも88トンについて、化学肥料を施肥したおそれのある用土で苗を育苗したため、有機農産物の日本農林規格に規定する生産方法に従ってないことを認識していたにもかかわらず、不正に格付を行って、有機JASマークを貼付していたこと
[2]平成18年産もち米の一部104kgについて、有機農産物ではないにもかかわらず、「有機栽培米」と表示していたこと
が確認された。」
これに関して、質問した記者がいた、9月11日の農水大臣の記者会見の内容はこちら。
http://www.maff.go.jp/j/press-conf/min/070911.html
記者としては、この違反を、認定機関が見逃していて、「今回の発覚の経緯が、別の有機(栽培)に取り組んでいる農家の人の告発で発覚したという経緯」(記者の発言)であることから、JAS制度自体の問題、と提起しているようです。
これも、あさひやさんに教えていただきましたが、「農薬を使わない稲作り」のメーリングリストで、この藤本さんの営農について、詳しい情報を寄せている方がいます。
http://www2.ocn.ne.jp/~josonet/newpage.htm
認定機関は民間稲作研究所認証センターということです。
時間がないので、情報のみ、コメントはいまはできません。
培土の問題は大きいですよね。野菜農家でもあるんじゃないかと思いますけどね。認証機関のインスペクションなんてどうにでもなりますからね。民間稲作研究所はちゃんとした組織ですが,何かコメントを出して欲しいところです。
投稿情報: かぜだより | 2007/09/20 12:06
インスペクション~「ソフトウェア開発の各作業工程で、設計仕様書やコーディングしたプログラムのロジックを第三者が検証し、誤りや問題点を検出することである。開発者本人が気づきづらい問題点を洗い出すことができる」「最大の特徴は専門家の目で評価することであり、インスペクションの品質は専門家の「見る眼」で決まる」
だそうです。なるほど。
検査員の「質」の問題は、現在認証を取っていないし、取るつもりもないので、さておき。
育苗用土、培土については、この夏近所の種苗店「こいけや」
http://www.k-koikeya.jp/
さんの紹介で、「有機認証対応」のものを、仲間たちが購入しました。トキタ種苗さん経由。うちは、自家製を使用しているし、手元に資料がないので詳しい内容は覚えていませんが、窒素分は「血粉」、家畜の血由来ものです。
値段は、普通ホームセンターなどで売っている土の2倍くらいだそうで、でも、大変使いやすい、ということです。
前記事のヴェジキューさんは、育苗用土まで一応チェック入れてますね。口頭ですが。
自家製の土だと、その時々で腐熟の度合いが違うし、いろいろむずかしいものがあります。この夏は特に育苗がむずしかった。
静岡のte-teさん
http://hiraku-nouen.at.webry.info/
が、最近、用土のことを書いていらしたです。トレイ一枚あたりの値段も。参考になると思います。
投稿情報: とびら | 2007/09/21 04:33
http://hiraku-nouen.at.webry.info/200709/article_7.html
こちらですね。
グリーンヤード堆肥です。
http://www.jin.ne.jp/yard/products/gyard.htm
袋入りだと、1袋1500円くらいして高すぎですが、地元なので小型ダンプで持ってきてもらっています。
有機認証の製品です。
これだって、今後「グリーンヤード堆肥から化学物質が発見されました」なんてことが起きたら、使っている僕らとしてはお手上げですね。
そうはならないと思っていますけれど。
全部自家製の材料でいけたら一番いいですね。
とびらさんたちは素晴らしいですよ。
投稿情報: te-te | 2007/09/22 02:58
te-teさん
グリーンヤード堆肥のこと、教えていただいてありがとうございました。
メーカーのホームサイトも見ました。
「ふん尿は一切使用しない当社独自の窒素補給による無臭醗酵方法で完熟させた高級有機堆肥。」とのこと。どうやってなにで、「窒素補給」しているんでしょう?
隣の小川町では、一人の農家がみんなの分も堆肥を作って分けてくれている、と聞きました。
反対の隣町では、福祉関係の方々と、腐葉土を作って販売している養鶏家がいます。窒素分が多いとのことですが。
うちでは、踏込み温床の崩したのと、冬場に集めた落ち葉や、大豆・サツマツルなどを、鶏小屋のある林に置いて土になるのを「待つ」のです。
一度切り返せば(人力で)、カブトムシが手伝ってくれて、良い土になっていたのですが、数年前隣接するブルーベリー畑で、防鳥ネットを張ったのに、カブトムシがいっぱい引っかかって数が激減。
去年は切り返しもできなかったし、土がうまくできていません。
M農場さんによると、無肥料の有機対応の土が、ロイヤルというホームセンターで売っているとのことですが、ネットでは、でてきませんでした。
今後も、土のことは考えていかなくては、と思っています。
投稿情報: とびら | 2007/09/23 14:04
ロイヤルの「有機培養土」は僕も主に春夏作の種まきに使ってます。20Lで200円強。鹿沼土や黒土,ヤシガラピートみたいな物に堆肥を混ぜたものです。薄いが無肥料ではありません。内容的には有機ですが,JASでは使えない資材です。コンタミの問題があって,メーカーが証明書を出せないそうです。
多少高いですが,サカタの有機の土もいいです。こちらはピートモスにゼオライトみたいなのを混ぜてあります。やはり保湿性がいいです。高いと言ってもスーパーミックスの倍程度なので知れてます。
僕は春夏のポットの土は腐葉土を使っていますし,秋は直播や畑育苗が多いからでしょうが,多少高くても経営への寄与率は低いです。堅くいい苗が出来るなら買いかと。
投稿情報: かぜだより | 2007/09/23 21:42
コンタミ=「コンタミとはcontamination の略語で、 目的とする物以外の夾雑物の混入について用います。」ということで。
20L200円って、えらく安いような。
上記のJAS対応の土は、1袋(大袋だった、50L?)で2000円。数をまとめて値引きしてもらっていたようですが。
果菜用の土も全部購入していると、大変費用がかかるでしょうね。昔に比べて、ポットは小さくなっているけど。
ポットが小さくなるほど、土の配合や性質の吟味が必要になるし。
保水性、排水性の両方を求める、というのが、腐葉土主体だとなかなか難しいし。
畑育苗には、太陽熱処理(=殺草)が必須ですね。
投稿情報: とびら | 2007/09/24 04:36
補足説明ありがとうございます。
ロイヤルの土は,いわゆる種まき培土ではないので。プランター菜園用のゴロゴロ土です。表面が乾きやすいです。種まきはやはりピートモス系の物が入っていたほうが使いやすい気がします。
僕は果菜のポットの土のために踏み込み温床をやってるようなもんで。あれを全部買うのはちょっと厳しいですね。いい堆肥が手に入る人は山土でも混ぜればいいんでしょうけど。
投稿情報: かぜだより | 2007/09/24 08:50
いろいろありがとうございました。
まだ暑いです。30度こえていると、シンクイムシが減りません。ヨトウは孵化し続けています。
土のこと、「菜園たより」に書きました。もうすぐ、アップします。読んでみて下さい。
投稿情報: とびら | 2007/09/25 14:37
苗土のことを、当方の「菜園たより」
http://nonotobira.hp.infoseek.co.jp/tayori2007/tayori070912.html#2007-9-4
にちょっと書きましたが、それをお読みになっていらっしゃると思う、愛知のとりのさとさんが、
JAS有機のことなど、詳しく書かれています。
http://torinosato.blogspot.com/2007_09_01_archive.html
の27日の記事です。
多方面からの、長年の考察を丁寧に書いていらっしゃるので、参考になると思います。
投稿情報: とびら | 2007/09/29 05:26