最新号の見出しは、「畑の運動会 / 地域農業に支えられて」です。
下のさし絵は、畑に植えた、息子の小学校卒業記念樹のうちの一本、日本クルミの実です。室内で、ライトアップして(夫のアドヴァイスで)娘が描きました。
「運動会種目」については、夫が「おれのハンマーナイフのほうが、競歩だ」とか、トンネル張りをハードルにたとえようと思ったら、娘が、「すべてが障害物競走だ」と言ったりして、もめました。
地域農業については、文中のお米を分けていただいている隣のYさんも、いつからか、田植えも稲刈りも乾燥も、同じ地区の専業農家(文中の酪農家)に委託するようになっています。くず米をいただくもう一人の方も、刈り取りまでは自分でやるけど、乾燥はその人に委託。ある人は、田んぼは貸してしまって、畑で陸稲を作っています。田んぼをやると、水当番などの役が回ってくるので、お年寄りだけではできないからでしょうか。
機械と手間、両方を維持できるのは、本当に限られたうちだけです。各家が大きな借金をして、基盤整備をした地区の田んぼも、使う人はほんの数人になっていくでしょう。そのとき、あぜや周辺を含めて、景観を維持する手入れができるでしょうか。
で、農水省の、「農地・水・環境保全向上対策」
http://www.maff.go.jp/j/nouti_mizu/
http://www.inakajin.or.jp/midorihozen/
内容にはほとんど目を通していませんが、元いた鷹巣地区でも今の今市地区でも、これを受けての動きが始まっているようです。田んぼ周辺のことなので、うちには直接の関係は出てこないと思いますが。
みんなであぜの草刈りとかすると、「反当り4~5,000円」の補助金が出る、という未確認の話もあります。いろいろな要件を満たさなければならないのだとは思いますが。
周りの慣行農業があってこその有機農業というのは自分も痛感します。じゃあ全体のために何かできるかと言われると困ってしまいますが。。
投稿情報: かぜだより | 2007/10/13 20:19
先週、朝日新聞3面「あすを考える」の欄に、大きく有機農業推進法のことが取り上げられていました。ネットでは読めないのですが。
内容は、あんまりありません。相変わらず、有機農業のシンボルとして、小川町のKさんが冒頭登場。有機農産物の割合は、0.何パーセントだけど、多くの消費者が、価格が高くなければ有機を購入したいと思っているとか。
その有機農産物の中には、当のKさんの生産物をはじめ、うちやかぜだよりさん、新規参入や零細の人の多くの野菜はJASをとっていないから入っていない、なんてことも、問題視されてなかったし。
有機農業=善、みたいなのだけ、暗黙の了解みたいになっていて。
有機農業推進、じゃなくて、農業推進、ってことが前提になっていないと、これまで国内の食を支えてきた網の目みたいなのが、どんどんほころびていくんじゃないか、という不安を、この地域にいても感じます。もっと過疎だと、どうなんでしょう。「集落営農」というシステムで、それを食い止められるのか。わかりません。
そんなこといいながら、今日もヨトウムシ取りに励まないと、先々のキャベツが失われてしまいます。かぜだよりさんは800、ということでしたが、うちも、300はつぶしましたね。
投稿情報: とびら | 2007/10/14 05:42
有機農業推進法については,
1.そもそも推進する対象の定義が難しい。
2.仮にJAS有機を対象にしたとして,どんなに予算を投入しても,JASが取れるような農家を大幅に増やすことは非現実的。特にコメ。
3.JAS以外も対象にして,特栽的なものにまで対象を広げると,つまらない制度になってしまう。また,たとえば環境保全や安全性に熱心に取り組んでいる慣行農家と比べて極めて不公平。エコひいき。
4.経営的にも理念的にもレベルが低い有機農家が多いが,それを有機だと言うだけで推進の対象にしていいのか?
など,運用面・実効性・意味論のどの面においても疑問があります。
投稿情報: かぜだより | 2007/10/14 07:02
かぜだよりさん、
推進法の問題点を整理していただいて、ありがとうございます。
1.については、岡山県の基本計画では、対象をJAS有機認証取得者に限った、とのことです。ほかの県はどうなるのか。
JAS以外なら、どんな基準で選ぶのか、ほんとにわかりにくくなるでしょう。
2.米は、面積が大きいから、ということでしょうか。それだけ取得の費用がかかる?
3.地域ぐるみ、エコファーマーとると、だいぶ補助金が出るようになっているようです。そのほうが、農薬の使用量を減らすには、有効だと思われます。
4.「レベルが低い」とは、きつい表現で。わが身を振り返るのも、こわい・・・
どうも、土曜日に、埼玉県で推進法に関するNPOが発足したようです。さてさて。
投稿情報: とびら | 2007/10/15 05:23
法律・政策の整合性から言えばJASを対象にするのが自然だと思います。しかしそれだと実質的に広がらないですね。マニア向け。
米は面積も大きいし,除草剤を使わないのは並大抵の事ではないので,そう簡単に有機に出来ないと思います。例の床土の問題もありますしね。でも政策的には米を対象にしないと金額的にも面積的にも全然「利いて来ない」ですね。
結果的にレベル低いでしょ(笑)。自分の含めてですが。だからこの状況なんでしょう。
投稿情報: かぜだより | 2007/10/16 06:48