写真は、「万願寺ししとう」です。下に2,3本、黒っぽくなったものが混ざっています。昔から作っている「伏見甘長」でも、しばしば発生していましたが、これは、病気でもなんでもありません。
夫は、以前から「これは、アントシアニンなんだ、みんなの好きな、ポリフェノールなんだ、問題ないんだ」といっているのですが、やっぱり、はじめて見る人とかは、ちょっと引いちゃうのでしょうか。ちゃんと説明できれば、少々混ざっていても買ってもらえると思うのですが、ばら売りしている出荷先のお店では、黒っぽいのは残ってしまうそうです。
残念です。
冬のブロッコリーでは、黒っぽい紫になると売れないから、アントシアニンの発色が少ない、というのが「良質」となっているくらいです。加熱すれば、緑色になるのに。おかしいです。
たぶん、ししとうでも、発色しやすい品種しにくい品種、というのがあるのでしょう。「甘長」系は、発色しやすい、とかあるのかも。でも、おいしさでは、甘長系、と思っていますので、ぜひ、「これは、アントシアニンなんだ、みんなの好きな、ポリフェノールなんだ、問題ないんだ」と広めたい・・・・
で、以下、少し調べました。以前どこかで「低温期に、強い太陽光に当たると、発生する」と読んだのですが、今回は出てきませんでした。
私なりに要約すると、このししとうの「黒」は、過剰な太陽光から自分を守るために、植物が一生懸命アントシアニンを体内で作り出した結果、ということになります。だって、木の外側の実の日が当たるところだけ、黒くなることが多いんですから。黒い方が、アントシアニンが多い、「機能性食品?」なんです。
☆アントシアニンとは、
「ブルーベリーやアヤムラサキという種類のサツマイモに含まれている紫色の色素のことで、 抗酸化物質ポリフェノールの一種。
視神経の働きを支えているロドプシンという色素の再合成を促して、疲れ目を改善し、視力を向上させる。又、活性酸素の生成を抑制し、血液をきれいにする、肝機能を向上させる、血圧を抑制する、などの作用があるということが分かっている。」
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A2%A5%F3%A5%C8%A5%B7%A5%A2%A5%CB%A5%F3
より。
☆アントシアニンの役割
「アントシアニンは主に葉の表皮細胞に分布し、表皮細胞の下にある柵状組織や海綿状組織にある(緑色の)光合成を行う葉緑体を紫外線や強い(太陽)光から守っていると考えられています。
過剰の太陽光は葉緑体に光障害を与える様になります。そのため、植物はアントシアニンによって、太陽光による障害を防ぐようにしている
低温になると光合成によるCO2固定が低下し、同じ太陽光の強さでも光過剰になりやすく、これを防ぐためにブロッコリーの葉はアントシアニンを合成し、調節していると思われます。この他に乾燥(水ストレス)や土壌の適当でないpH、土壌の肥料成分のアンバランスなどもCO2固定を低下させ、そのため光過剰になりやすくなる、すなわち、アントシアニンの合成が促進される原因になるでしょう。」
日本植物生理学会
http://www.jspp.org/17hiroba/question/index.html
の質問コーナー
登録番号 0693
「ブロッコリーの発芽直後のアントシアン生成について」より抜粋
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