クリエーション2日目も、まず最初は車座になって、隣の人の足を触ります。
ここはどう?そこはどう?自分は今どんなかんじだ?背骨はどうだ?呼吸はどうだ?
丁寧にいろんなことを感じながら、考えながら、すこし、これから作る作品についての話をしました。
今いるメンバーで、どんな作品がつくれそうか、どんなことが見えてきたか。
飯田さんからメンバーへ事前に質問(5月中の宿題でした)が与えられていて、それを飯田さんに前もって提出していたのですが、この質問はひとりひとりの生き方だったり、物の考え方を問うものでありました。質問に答えていく作業は、大変なのですが、自分ときちんと向き合うよい時間でした。
そうしたものをふまえて、作品の中で、それぞれのひとが、どんな役割をもった人として登場するのか。どんな物を持っているのか。どんな服を着ているのか。身につけるもの、持つものは、自分の所在を確認する為にも、人が人を理解する為にもとても重要なのです。
また、集団創作作品名は今まで『生き心地よい心身術』というものでしたが、飯田さんは、今の私たちの状態をみて、考えていたもの(構想していたもの)とは違う作品になるだろう、と言っていました。なので近々作品名も変更することになるかもしれません。
また、ダンスと演劇の違いについても少し話しに上りました。メンバーは殆ど演劇をやっている人で構成されていますが、ダンスは社会的コンテクストをすっ飛ばして一個の生命として踊っているよね、それに対して演劇は、言葉がともなう限り、社会的コンテクストが必ずつきまとうよね、私たちがやる公演についても、今、このときに、この場所で、このメンバーで公演をする、ということだけでも外から見る人は背景にコンテクストを感じるよね、という話。
こうした話を皆でした後は、個々のワーク。飯田さんから質問されたり、飯田さんと話し合ったりする人。自分の身体と向き合って、話し合って、動かしてみる人。自分の頭の中を整理する為にノートをつける人。
あっという間に時間がたち、二日目の稽古は終わりました。
今回は、自分たちがやっていこうとする作品がおぼろげながらも立ち上がってきた稽古でした。メンバー各々の役割を聞いて、舞台の方向性を聞いて、私今とてもわくわくしています。と同時に緊張しています。
とはいえ、飯田さんが言っていたように、「舞台は有機体である」ので、最後までフィックスしないで、毎度毎度、自分とみんなと素直に向き合いながら稽古をしていきたいと思いました。
伊藤照手