お久しぶりです、小濱です。
昨日は実質的なクリエーション最終日でした。細々したところはネタバレになるので省略するとして、今回はその後の話し合いで私が昨日考えたことをちらほらと書いていきます。昨日はクリエーションでいまいち抜けきらなかった自分に対し、改めていろんなことを自分に問い直そうと考えました。
「そもそも、被災地で舞台芸術を作ることで、自分たちにできることは何なのだろう?」東北を回るツアーということで、どうしても頭に出てくる疑問。信じて続けていたけれど、・・・いや、楽しいからということでそれ以上深く踏み込んで考えていなかった事柄。舞台芸術が人に与える影響、力について、精一杯取り組んで、深めて発見していこう。
「被災地で無償で働くことのほうが、はるかに意味があるのではないか?」そうかもしれない。けれど自分は舞台芸術を製作するほうを選んだ。自分たちには舞台芸術しかできない、と判断したのではなく、被災地での無償や有償での仕事よりも、舞台を作ることを選んだんだ。それを選んだ以上、自分自身が被災地でボランティアをするよりも、仕事をするよりも、素晴らしいパフォーマンスをより多くの人に発揮しなければ。
以上のようなことを東日本で舞台芸術に携わる方だってら誰もが考えることだとは思うのですが、やはり立ち戻る点はここだと思ったのでここを問い直そうと思いました。たいして震災の影響もなく、社会的な責任も十分に負わず、ただ演劇ばかりしている。そんな自分に、被災した人たちにできることなどあるのだろうか。
身近な人を失うこと。家を失うこと。思い出を失うこと。その痛みが私にはわからない。その苦しみが私にはわからない。その悲しみが私にはわからない。わからないということにして考えることをやめるのでなく、どのような立場をとって、どのような行動をするのか。考えることはできる。行動することもできる。ただ考え続けて自分の出した結論を疑ってより良いものにしようとすること。ありきたりだけれど、それが今のベターな答えになるのかしら。
雨の後はやたらと世界が綺麗に見える。
そんなこと当たり前のことだけれど、この作品を見た人がそんな気持ちを当たり前に信じられるような公演にしようと考えた日でした。
本番まであと三日。丁寧に駆け抜けるぞ!
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